江戸の名物男 一心太助 (1958)

田辺虎男のオリジナル・シナリオを沢島忠が監督し、坪井誠が撮影した娯楽篇。

監督:沢島忠
出演:中村錦之助、中原ひとみ、月形龍之介、堺駿二、山形勲、片岡栄二郎、三条雅也、加賀邦男、星十郎

江戸の名物男 一心太助 (1958)のストーリー

御存知一心太助(中村錦之介)が、天下の御意見番大久保彦左衛門(月形龍之介)と結びついたそもそものきっかけは、将軍家光の寛永寺参詣の供先を乱した母子を、太助が身をもってかばったことからでした。家光から太助の処分をまかされた彦左は、彼の心意気に惚れこみ、男と生れたからには日本一の男になりたいという彼と主従の関係を結びます。旗本我慢会の準備中、家宝の皿を割った腰元お仲(中原ひとみ)を手討にしようとする彦左は、「人の命と皿一枚を引きかえなさるおつもりか」と啖呵をきって残りの皿をたたき割った太助に惚れなおし、彼の魚屋としての一本立を許します。魚河岸での大喧嘩や、シケ続きの魚屋連救済に、くさった魚を一匹一両で大名達に買上げさせる等、彦左をうしろだてとした太助の名声は上る一方。しかし、幕府の老中、若年寄、大名等は、これを苦苦しく思っておりました。そしてとうとう、総登城でごったがえす大手門前で、駕篭がふれあったことから、旗本と大名の間の争いは表面化し旗本は今後駕篭による登城禁止、大名の方は三日間の遠慮という御処置がありました。片手落な処分に興奮した旗本連は、太助の発案で、彦左を筆頭に八万騎総出で、タライにのって登城します。将軍家光公は、旗本と大名の意地の張りあいをいましめ、天下はやがて万民一つの泰平の世となるのだとさとすのでした。この事件を境に彦左は元気がなくなり、病の床につきました。病状悪化に心を痛めた太助は、一命をかけてお鷹狩りの家光にこのことを直訴に及びます。家光は何故か彼を乱心者として扱い、去っていきました。それから数日、彦左の病床をかこむ太助、お仲、喜内のもとに、将軍直直の、大行列をねっての病気見舞が粛々とくりこみます。一同、涙にくれました。

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